歌がうまくなるために何をすれば良いかわからない。という方に効果的な歌の練習方法について今回はお話したいと思います。
1. 歌がうまくなるには!正しい姿勢と呼吸法を身につけよう!
綺麗に歌うために、正しい歌唱ホームはとても大切です。しっかり身につけて行きましょう。
・足をまず肩幅に開き、体重を均等に分散しましょう。片足に体重をかけすぎないように気をつけましょう。
・体の軸を意識します。頭、骨盤、足が1本の線で結ばれる様にまっすぐ立ちましょう。その時に、腰が反らないように気をつけましょう。
膝はピンと張らないようにそしてロックしないように立ちましょう。
・背中について、背筋は軽く伸ばし、猫背や反り過ぎにならないように気をつけましょう。
・腕は自然に下ろし、力を抜きましょう。
・肩は下げて力を抜き、前に出ないように気をつけましょう。肩が上がってしまうと、胸に余計な力が入り、声が出にくくなるので気をつけましょう。
・首は軽く伸ばし、顎は軽く引きましょう。その時に喉を押さないように気を付けましょう。
・頭は前に出たり、後ろに倒れないように首の上にまっすぐ置くイメージを持ちましょう。
・お腹は腹式呼吸がしやすいように適度に緩めておきましょう。
・胸は軽く広げ、息を吸いやすいようにしましょう。
・座って歌う場合も上記と同様に体を整えましょう。
椅子の背もたれは使わずに、寄りかからないようにしましょう。
つま先から頭まで支える意識を持とう!
歌う時に「つま先から頭まで支える!」と言う事はとても大切になります。頭は体の中でとても重い場所になります。頭が前に行き過ぎたり、後に行すぎたりしてしまうと、頭を支えるために、無駄に首や背中の筋肉が働いてしまいます。
首や背中が緊張してしまうと、詰まった声になってしまいます。きれいな姿勢で歌うと言うことは、ただ、棒のようにまっすぐ立つと言う意味ではなく、自分の中心軸を見つけて歌うと言うことです。自分の一番歌いやすいポジションが見つかるまで自分の体と向き合ってみましょう。
些細な事ですが、首の角度が少し変わるだけでも、歌いやすさが変わります。是非自分の体と向き合ってみて下さい。
2.隙間時間を使って発声練習をしよう!
1日の中で2時間ほど、歌の練習の時間を作る事は理想的ですが、学業や、仕事の両立を考えると、なかなか難しいと思います。
なので、上手にスキマ時間を活用するクセを付けましょう。
例えば、お風呂の中や、お茶碗を洗っている時等、ハミングで喉が上がらないように好きな歌を練習してみましょう。
歌っている時に音が高くなった時に、喉を押さえつけていないか、喉が上がっていないかなどをチェックしながら行うのがポイントです。
次に練習方法として効果的なのは、
唇を振動させながら歌うリップロールです。
リップロールをしている時に音が切れてしまう時は、息を均等に流せていない可能性があるので、その止まってしまったフレーズを何度も練習しましょう!
他にも、スマホでカラオケを流し、小声で好きな歌を練習するのも良いです。
あえて小さな声で練習すると、口に力をかけずに、音程を取る練習にもなります。
3.歌が上手になるには!輪状甲状筋を捉えて音程感覚を養おう
音程を正確に取るには、輪状甲状筋を意識するという事がとても重要です。
輪状甲状筋とは喉頭にある筋肉の一部であり、鱗状軟骨と甲状軟骨を繋ぐ筋肉です。
簡単に言うと、喉仏の下の筋肉です。
この筋肉が収縮することにより、声帯を引き延ばし音程を変える事が出来ます。
具体的なトレーニングとして、
・裏声でのスケール練習や、1度から5度の(ハ長調でドからソ)音飛び練習などが輪状甲状筋を使い、声帯を伸ばしながら歌うのに有効な方法です。
しかし、先ほどお話ししたように、輪状甲状筋は喉仏の真下に位置する筋肉なので、音程を取るときに首に力を入れたり、喉仏を押さえつけるように発声してしまうと筋肉が固くなってしまいます。
発声練習する時、高音発声をして声帯を伸ばしている最中に、いかに喉仏近辺に力を入れないで、声を出すことかが鍵になります。
言葉によって力がかかりやすい言葉とかかりにくい言葉があります。例えば「あ」と言う言葉より「い」の方が喉を押しやすい言葉です。
なのであえて、「い」で音飛びの練習をするのも効果的です。「い」通常「い」は口を横に引っ張りがちですが、首をリラックスして顎を緩く落として喉に力が入らないように発声しましょう。
あくびの口で「あー」と高い声を出しながら発声練習するのも効果的です。その時に顎の力を抜いて、首を脱力しながら行うのが理想です。
4.地声から裏声の切り替え練習
・まず地声で上りの音程を歌い、途中で裏声でに切り替える。
次に下りの音程を歌い、裏声から地声に切り替えてみましょう。
切り替える場所は上る時の音程と下る時の音程は同じ場所から切り替えなくても大丈夫です。よりスムーズに、地声と裏声の境目が目立たないように気を付けて練習しましょう。
5.息が長く続く練習法(ロングトーンの練習)
・コップにお水を入れてストローを口にくわえ、水中にストローを付けて、ブクブクと息を吐きます。出来るだけ長く続くように練習しましょう。
吐くときに出来るだけ一定の量の息で吐くと、息のコントロールにつながります。
6.安定して歌えるように!残った息は捨てよう!
歌う時は息をワンフレーズで使い切る事を目指してください。
地声で短いフレーズを歌う時は、いらない息は声帯を開き捨てる習慣を付けましょう。
裏声と地声を組み合わせて歌う場合にはフレーズの中で息を吐くことが出来るので息が余らなければ、もちろん息を捨てる必要はありません。
息が余っているのに、更に息を吸ってしまうと、吸いすぎて安定しない歌になってしまうので気を付けましょう。
7.歌が上手になるには!ブレスの位置を極めよう!
ブレスの位置は、基本的には、リズムや曲の流れによって決まります。しかし、それだけではなく、歌ったときに、そのフレーズが裏声なのか、地声なのかによっても、左右されます。
同じフレーズでも、裏声を使って歌う場合だと息は持ちにくくなる傾向があります。よってブレスの位置を多く作る必要があります。
地声を多く使っている場合は、ブレスを少なめにすることもできます。この違いは声門の閉鎖に関係します。
裏声の方が地声と比べると、声門が開く傾向にあるので、空気が通りやすいので息がなくなりやすいのです。
今自分の体の中にどれくらいの息が残っているかを考えながら、ブレスの位置を決めると言う事はとても重要になります。もし息が持ちににくい場合は、ブレスの位置を増やすか、もう少し地声よりの声にして歌ってみるという対策をとる必要があります。
好きな歌の歌詞を印刷して、ブレスの位置が的確であるかをブレスのマークなどをつけて確認すると事をオススメします。
8.歌を上手に歌うには!フレーズの流れを意識しよう!
歌を上手に歌うには、ワンフレーズの流れを意識する事がとても重要です。
例えば「私はあなたの事が、とても好きです」と言う歌詞があったとしたら、「好き」と言う言葉だけを強く歌うのではなく、好きと言う言葉に向かい、徐々にクレッシェンドしていく意識で歌いましょう。
嬉しい、悲しい、辛いなどの言葉の表現が強いものは、特にその言葉だけが力強くなり、他の言葉とのつながりが合わなくなってしまう場合があります。なので、物語を読む様に、徐々に音の色を変化させて歌うと、聞き手も心地良い歌と認識してくれるでしょう。歌の中での起承転結を意識すると言うこともとても重要になります。
9.歌を上手に歌うには!コード感覚を鍛えよう!
曲中で転調する箇所がたまに出てきますが、転調前に必ず次のフレーズに関連するコードが、ギターやピアノ等の楽器で鳴っているので、歌だけではなく、どんなコードが使われているのかも聞く習慣を付けましょう。
もちろん、ドラムやベースなどのリズム楽器もしっかり聞きましょう!
10.歌を上手に歌うには!客観的に自分の歌を聞く習慣をつけよう。
歌詞に感情を入れて歌うと、言葉が重たくなりすぎてしまう場合があります。
感情を入れるのはとても大切ですが、「引いてみる」という視点も重要です。レストランのコースメニューも、初めからステーキが出てくると、どんなに美味しくても、飽きてしまったり、最後まで食べきれなくなってしまいます。歌う時も同じです。
引く場所をあえて作る事で、一番言いたい場所が際立っていきます。自分の歌を録音して客観視して聞くという事をオススメします。
感情のボリューム調節も意識してみましょう。