誰でも年を重ねていくと、筋力が落ちていきます、喉や舌、唇やあご等の力も同様に年齢を重ねるごとに下がってきます。こういった食べるために必要な筋肉が落ちると、食事をしていて喉に食べ物がつまるといったリスクが増えたり、誤飲性肺炎につながる恐れが出てきます。健康で楽しい食事がいつまでも出来るように、今回のコラムでは食事の時の姿勢や呼吸の仕方、喉や口周りの筋肉の鍛え方をお伝えしております。
食べ物が喉につまらないようにするには?予防策は?
口の中にも潤いを!
口の中が乾燥していると飲み込みにくくなるので、食事の前にお水を一口飲み口の中を湿らせておきましょう。
食べ物を口に入れたら舌で沢山食べ物を回して唾液を多く分泌させながら何度も噛む。食べ物をしっかり細かくして、唾液で水分を食べ物に含ませましょう。
誤嚥しないように、食べる事に集中しよう!
ながら食べをやめる。例えばテレビを見ながらご飯を食べると顔が上がり首が引っ張られてしまい飲み込むときに必要な喉仏の動きが制限されてしまうのでテレビではなく食事に注意をはらい姿勢を整え食事をしましょう。
食べ物を食べるために口を開けますが、口呼吸を普段からしていると口を開けた瞬間に食べ物が喉の奥まで吸い込まれてしまうリスクがあるので、普段の生活を口呼吸ではなく鼻呼吸に切り替えましょう。
上手に飲み込むためには、飲み込みやすい角度が大事
汁物やお水を飲む時に角度をつけすぎて飲まないように気を付けよう。首の筋肉が張るので飲み込みにくくなります。
飲み込む力をつけよう!
年齢とともに、筋肉の低下が起こり喉仏の位置が下がってしまう傾向があります。
人は食べ物を飲み込む時に喉仏を上げ、喉頭蓋で気管の蓋をします。その時に喉仏の上がるスピードが間に合わないと、食道に入らずに気管に入ってしまう場合があります。この誤嚥を予防するために、顎の下の筋肉を鍛えてあげると良いとされています。
飲み込む力をつけるために喉周りの筋肉を鍛えよう!
嚥下機能向上のための「喉の筋トレ」
①まず、顎が上に上がったり、下がったりしないように真っ直ぐ正面を見ましょう。手で軽く顎が動かないように固定します。
②舌の先端を上の前歯と歯茎の間位に置きます。軽く歯と歯を合わせましょう。
③舌の根本を上下に動かします。
④舌と喉はつながっているので舌の根本を動かす感覚で喉を下げてあげると良いでしょう。
⑤一度喉を下げたら3秒キープ。これを疲れない程度に3回繰り返しましょう。
飲み込みやすくするには、喉仏の周りの筋肉の柔軟性を高めよう!歌や発声練習が効果あり!
歌を歌う時、音程が変わるりますが、音が上がり下がりする時には喉仏が上や下へ動きます。この様な動きが飲み込むための喉の筋肉を鍛えるのにとても役立ちます。
低音から高音の音飛びの練習や、なだらかに上昇や下降する発声練習は効果的です。
食べ物をスムーズに運ぶために舌の力もつけよう!
噛んで細かくした食べ物を喉の送る役目は舌が行います。舌のトレーニングを行いましょう!
①カキクケコをまず10回言いましょう。
か行は最も舌に力がかかる言葉です。喉や舌の力を抜いて練習しましょう。
②「ら た さ か や 」の順番で10回言いましょう。これは舌の先端、真ん中、奥と色々な場所を使うトレーニングです。
慣れてきたら、徐々にスピードアップして行いましょう。舌や喉の力が抜けるほど、より早く言えるようになります。
喉の筋肉を鍛え、首や肩を緩め沢山噛んで顔の角度を注意しながらご飯を食べると誤嚥しにくくなりますので是非お試しください♪