歌を歌う時の口の開け方は良い歌を歌うためにとても重要になります。ではどの様に開ければ良いでしょうか?ボイトレで口の開き方を意識すると声質がビックリするほど変わります。
ボイトレ時にどのボーカルスクールの先生も口の開き方を必ず教えます。それは、それほど口の開き方は大切であり、奥深いという事です。
声は喉で発声されますが、喉は首の内側にあります。そして首は顔の筋肉と繋がっています。正しい口の開け方をしないと、口を開いた時に首に力が入り、その結果喉を押す声を作り出してしまいます。
このコラムでは口を開けた時に首の力を抜きながら発声するコツをお伝えします。
正しい口の開け方をする上で重要な事が5つあります。
1 歌を歌う前に使う筋肉を全て緩めておく
2 上顎(頭蓋骨部分)の持ち上げ方
3 下顎の使い方
4 首と繋がっている背中の柔軟性を意識する
5 腕や肩の使い方
1 ボイストレーニングの前にストレッチを必ずするべし!
口を開ける時には頭の横の筋肉や、頬の筋肉、首等沢山の筋肉を使います。その筋肉が硬いと綺麗な声が出ません。例えば野球選手がボールを投げる時に肩周りを緩めるトレーニングは必ずしますよね?
ボーカリストも同じです。歌う前に歌で使う筋肉を全て緩めるためにストレッチをしておきましょう。
全身のストレッチだけではなく、首や口周りのストレッチもしておくとより良いでしょう。
2 上顎(頭蓋骨部分)の持ち上げ方
口を開ける時に、「下顎は緩めて、上顎は上に上げて。」と教える先生が多いですが、これだけだと上手に開きません。
口を開ける時には、まず頭の体重は背中が主に持っている事を知った上で口を開けると、下顎を緩めて開けることが出来ます。
口を閉じて歯と歯を合わせている時は首がある程度頭を支えられますが、口を開けると頭のバランスを首だけ持とうとするととても不安定になります。
頭の体重を上手に背中側に乗せてあげると口を開けた時に初めて下顎が緩みます。
しかし、ただ背中側に頭の体重をかけるという意味ではなく、あくまでも、前と後ろのバランスをとり、首がつまらない場所で頭を支えましょう。
頭が上手に支えられてこそ下顎が緩めて開ける事が出来ます。
3 下顎の使い方
下顎は頭を上手に支えられたら楽に動かす事が出来ます。
下顎を緩めて口を開ける時には喉を押さないで声を出しましょう。
「い」という言葉は喉に力が入りやすいので気をつけましょう。
口を開ける時には練習として、下顎をゆるく落として、1度ため息をついて息を流し、顎、首の力を抜き、無駄なお腹の力みをとってから声を出すと良いです。
4 首と繋がっている背中の柔軟性を意識する
口を開ける時に、背中も意識してみましょう。試しに背中に力を入れて口を開けてみてください。
その後に背中の力を抜いて口を開けてみてください。
口はどちらが楽に開けられますか?そう!背中を緩めた時です。
口は首とも繋がっていて、背中とも繋がっているので背中が緩むと口が開けやすくなります。
口だけに集中せずに周りの筋肉と共に緩めるという意識を入れてあげると口が開けやすくなり歌いやすくなります。是非試してみて下さい♪
5 腕や肩の使い方
腕や肩は力が入っていると、息を吸い込んだ時に肋骨の動きが悪くなってしまい、空気を吸い込む量が減ってしまいます。
マイクを持ちながら口を開ける時にも腕や肩に力がかからないようにして口を開けましょう。