皆さんは、歌を歌ったり、声を使いすぎたりして喉が痛くなった経験はありますか?せっかく、楽しく歌っていても、歌い終わって喉が痛くなってしまったら悲しいですよね。
今回のコラムでは、喉の準備運動、使い方、喉のケア方法等についてお話ししたいと思います。テレフォンアポインターや、学校の先生など一日中声を出している方や、歌好きさんのお役に立てればと思います。
喉を痛める要因は?
①乾燥②喉の使いすぎ③喉を酷使する使い方をしている。④ウイルス性の炎症
①喉は乾燥させてはいけない(喉のケア)
歌う時や声を多く使う人は、日常的に水分補給を心がけしましょう。沢山飲むというよりは、喉を湿らすというつもりで、少量のお水を回数を分けて飲むようにしましょう。
喉に良い飲み物は、常温のお水か、少し温めたお水かお茶をオススメします。喉は出来るだけ冷やさないで温めましょう。就寝時はエアコンを使う場合には必ず加湿器を一緒に使うようにしましょう。マスクをしながら寝たり、首にタオルを巻いて寝るのもオススメです。
②声の使いすぎ(ボイストレーニングも適切な時間内で行おう!)
歌が好きな人は、一日何時間も連続して歌う人がいますが、どんなに正しい発声方法をしても、筋肉は疲労します。
なので、連続で歌う時は最大2時間を限度にしましょう。そしてしっかりウオーミングアップをしてから歌いましょう!
ライブなど人前で歌う時は早めに筋肉を起こさないといけないので早く起きましょう!
本格的に声を出す最低6時間前には起きましょう。例えば、ライブが14時からの場合は、逆算して8時には起きましょう。体が起きていても喉周りの筋肉は起きていません。
どうしても早く起きられない場合は、暖かいお風呂に入ったりシャワーで喉を温めましょう。暖かい飲み物を飲むのもオススメです。
ストレッチをして筋肉を起こしましょう。特に首や肩、腰そして顔のマッサージや背中を伸ばすのもとても良いです。練習は一日2時間までにしましょう。
③喉を酷使する歌い方を改善させよう!
喉を痛めてしまう歌い方をする人の特徴は、色々な筋肉を固めて使っている傾向があります。簡単なボイストレーニングうを使い固まった筋肉を緩ませていきましょう♪
舌の筋肉を緩ますボイストレーニング
①舌の先端を動かす。口パクでラを言う練習
②舌の中間を動かす。口パクでタを言う練習
③舌を滑らす練習。口パクでサを言う練習
④舌の奥を動かす練習。口パクでカを言う練習
⑤舌の奥を動かす練習。口パクでヤを言う練習
それぞれ1分ずつ練習してみましょう。ポイントは出来るだけ軽く早く動かし、顎や喉に力を入れない事です。
⑥ラタサカヤと言う舌を使う母音を連続で発声しましょう。
喉を痛めない口の開け方
口は軽く縦に開けましょう。舌の場所は、舌の長さに個人差はありますが、だいたい下の歯と歯茎の間位に軽く置いておきましょう。
喉を痛めない顎の使い方
まず、悪い使い方です。顎を前に突き出します。そうすると首の筋肉まで一緒に上に引っ張られるのがわかると思います。
次に顎に力を入れてみましょう。喉を下に押す力がかかってしまいます。
このように。喉は首にあるため、首の筋肉を上に引っ張ったり、下に押さえつけると、喉まで影響を受けてしまいます。
声を出す時には顎を楽にして首の筋肉を引っ張らないように、重力にまかせ、軽く下に落とすように使いましょう。
「K」の発声練習
かきくけこという子音は歌う時にとても舌に力が入りやすい言葉です。
そして舌に力を入れて発声すると、歌や朗読の録音をした時に息のノイズが混ざりやすくなります。
①まず口を開けて顎を軽くおさえます。そして顎がなるべく動かないように、「か」という言葉を20回言ってみましょう。
「か」という言葉を発声すると顎が前に出たくなりますので気をつけてください。
顎はだらっと下方向に脱力しましょう。
喉を痛めないために!喉以外の筋肉のケアをしよう!
歌う時に無意識に力が入ってしまうのが背中や腰です。試しに、背中や腰に力を入れて息を吐いてみると息が少ししか吐けなくなるのがわかると思います。歌う上で背中や腰はとても大切な力を抜かなくてはいけばい場所です。歌う前にしっかり緩めておきましょう。
まず横になり寝ます。そして、テニスボールを2つ用意して、腰に押し当てます。少しずつ体を揺らし筋肉を緩めましょう。背中の方にテニスボールを移動させて、背中の筋肉も歌う前にほぐしましょう。
立って歌う時に、先程緩めた背中や腰の筋肉が固まらない様に意識して歌ってみましょう。筋肉が固まっている時より歌いやすくなるはずです。是非お試しください♪
④ウィルス性の炎症
声を酷使していないのに喉が痛い場合、ウィルス性の炎症の場合もあります。唾を飲み込めない等の症状がある場合、耳鼻咽喉科の受診をお勧め致します。心配な方は喉にカメラを入れて診てもらうのも良いと思います。